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【1】 数学において最も有名な無理数の一つに円周率がある.円周率がより少し大きいことは古代エジプトやバビロニア,インド,ギリシアの幾何学者の間では知られており,世紀には中国の祖冲之が小数点以下桁まで求めることに成功している.日本では世紀前半頃に円を対象とした和算的研究である「円理」が始まる.その最初のテーマの一つが円周率を数学的に計算する努力であり,村松茂清が『算爼(さんそ)』において幾何的な方法で小数点以下桁まで算出している.これは実際の値と小数第位まで一致している.その後,関孝和が小数第位まで現代の値と同じ数値を算出した.
世紀以降,計算機の発達により計算された円周率の桁数は飛躍的に増大した.年に電子計算機ENIACを使い時間かけて,円周率は桁まで計算された.その後のスーパーコンピュータの開発とともに効率の良いアルゴリズムの考案も進み,年には万桁を超えた.また,年には東京大学のグループにより開発された「スーパーは相加平均と相乗平均を用いる「ガウス=ルジャンドルのアルゴリズム」を利用した円周率の算出方法を利用しており,このプログラムは,コンピュータの計算速度チェックにも用いられるようになるなど,副次的な利用法も広まった.
近年では,年月にGoogleの技術者である岩尾エマはるか氏が,Google Cloudで日時間かけて兆桁を計算したと発表されたり,年月には日本の高校生が発表した「高校生でも理解できる円周率の求め方」が,オーストラリアの国立ニューサウスウェールズ大学発行の数学雑誌に掲載されたりするなど,今なお円周率は追求されている.そこで,中学生と一緒に円周率を求めることを考える.
問1 円周率とはどのような数のことか説明せよ.
また,円周率を小数点以下桁(有効数字桁)の精度でよいので求めたい.値を求めるための方法を複数答えよ.
問2 大学生のあなたは,実験を通して数学に慣れ親しんでもらうように,中学生がチームで円周率を求める実験ワークショップを企画することとなった.問1で挙げた方法のうちつを用いる企画を考案し,記述せよ.なお,つの実験結果を比較し,考察する活動が含まれていることが望ましい.