【1】 原点を中心とし,半径の球面に内接する正四面体の頂点を,とする.このとき,ベクトルとのなす角を求めたい.次の文章の空欄にあてはまる数値,または,式,または,語句を答えよ.
が正四面体であることから,
(1)
でなくてはならない.また,この正四面体が球面に内接することから,
(2)
でなくてはならない.式(1)と式(2)から,の互いの内積には,
(3)
という関係が成り立つ.式(3)の値をとおく.いま,はでなく,同一平面上にないベクトルであるから,空間のベクトルは,ある実数を用いて,ただ一通りに,
(4)
と表すことができる.ところが,この正四面体の場合は,頂点の文字を任意に置き換えても,もとの正四面体と同じ状況であるため,は,相異なる数になりえない.すなわち,
(5)
である.よって,
(6)
としてよい.式(6)の両辺ととの内積を作ると,は,との式として,
(7)
と表せる.一方,式(7)の左辺の値は,もともと,とおいたのだから,結局,は,の式として,
(8)
と表せることがわかる.式(8)を用いると,はの式として,
(9)
と表せる.式(9)の左辺の値は,であるから,式を整理すると,の次方程式
(10)
が得られる.方程式(10)のつの解のうち,の場合は,点が,になってしまうから,適さない.したがって,
(11)
だけが解になりうる.であったから,の値は,
(12)
となる.この値は,三角関数の値域
(13)
の中にある.式(12)を満たすようなは無数にあるが,いまは,つのベクトルのなす角を表すことが目的なので,
(14)
の範囲に限ることにすれば,はただ一つに定まる.三角関数表によると,その値はおよそラジアン(およそ)である.